ファッションビジネスとしてのアパレルにおいて、特に気をつけなければならないのが、「オケージョナル・ドレッシング」です。
私たちは、生活のオケージョン(場面、目的、機会)にしたがって、自然に服を着分けしています。
おそらく、会社に行くのに、深いスリットの入ったチャイナドレスを着ていく人はいないでしょうし、友人の結婚式にパジャマで行く人はいません。
TPO(時と場所と場面)に応じて、それに相応しい服を、選んでいるわけです。
つまり、私たちはオケージョンによって、どのような服装にするかを選択しているわけです。
このことを、「オケージョナル・ドレッシング」とよんでいます。
そして、オケージョナル・ドレッシングは、大きく次の3つに分類されています。
(1)オフィシャル・オケージョン
オフィシャルとは「公的な」という意味で、会社なら社会人として、学校なら学生として、その人の立場や仕事に相応しい服装をすることを、周囲の人々から要求されます。
これが、「オフィシャル・オケージョン」です。
たとえば、ユニフォーム(制服)などは、オフィシャル・オケージョンでの典型的な服装といえます。
(2)プライベート・オケージョン
プライベートとは「私的な、個人的な」という意味で、さまざまな制約から解放され、自分自身が自由に楽しめる生活シーンです。
これが、「プライベート・オケージョン」です。
さらに、プライベート・オケージョンは、家で音楽を聞いてくつろいだり、読書をしたりと屋内で過ごす場面と、レジャーに出かけたり、スポーツを楽しんだりなど、屋外で過ごす場面に分けられます。
(3)ソーシャル・オケージョン
ソーシャルとは「社交上の」という意味で、友人の結婚式に招かれたり、葬儀に参列したり、いわゆる、冠婚葬祭での生活シーンです。
これが、「ソーシャル・オケージョン」です。
ソーシャル・オケージョンは、3つのオケージョンのうち、もっとも服装の面で制約を受けることが多い場面であるといえます。
ファッションビジネスとしてのアパレルを考える場合、常に、このオケージョナル・ドレッシングということを、
念頭においておくことがとても重要となります。